私が治療家になったきっかけは、1か月の間に2度経験した交通事故による「むち打ち後遺症」でした。
当時は建築設計・インテリアデザインの仕事をしていましたが、事故の後遺症で、それまで当たり前にできていた仕事が大きな苦痛になってしまいました。
以下、私の事故体験の詳細です。お時間のある方はご一読下さい。
一度目の事故は、スキー場へ向かう途中、雪道の渋滞で停車中に、時速30〜40kmほどで後方から追突された事故でした。
車のトランクは全損し、乗車していた全員がむち打ちになりました。
整形外科で首の固定や牽引治療を受け、約1週間仕事を休みました。症状は比較的軽く、この時は「むち打ちはそれほど重いものではない」と考えていました。
しかし、その3週間後、京都で再び追突事故に遭いました。
この時は救急搬送され、全身のけいれん、顔面麻痺、頭痛、首の痛み、腰痛など、それまで経験したことのない症状が現れました。
車内で頭を強く打ちつけた感覚があり、金属バットで頭を殴られたような激しい痛みがありましたが、打撲は確認されませんでした。
診察した医師からは、「一度お祓いに行った方がいいかもしれません」と言われました。
少し動けるようになってから、お祓いへ向かいました。その途中、乗っていた車の約1メートル前方で、バイクとお坊さんが運転する車の衝突事故を目の当たりにし、運転していた兄も恐怖を感じ、「早くお寺へ行こう」と焦っていたことを今でも覚えています。
そして、お寺の門をくぐった瞬間、サッカーボールほどの大きさのオーブのようなものが、自分の頭から抜けていくのをはっきりと見ました。
それ以来、不思議なことに交通事故との悪い縁はなくなりました。
治療は整形外科へ2か月通院しましたが、症状はほぼ変わりませんでした。
医師からは「骨に異常はありません」と説明を受け、自動車保険会社からは示談を勧める電話が何度も入り、半ば強制されるような形で示談となりました。
病院では後遺症が改善せず、その後は鍼灸院にも自費で通いました。
しかし、頭の張り感は軽減するものの、その他の痛みは改善しませんでした。
事故後は頭痛が頻繁に起こり、生まれて初めてぎっくり腰を3回も経験しました。
また、事故当日から短期の記憶にも大きな影響が出ました。
1分前の出来事が思い出せない状態が続き、半年ほどかけて日常生活に支障がない程度まで回復しましたが、記憶力は以前より低下したままでした。
さらに、身体や神経に少し刺激が入るだけで全身に鳥肌が立つような感覚が起こり、汗が出なくなるなど、それまで経験したことのない症状も現れました。
事故から約6年間は、毎年3月から5月になると、肩や首の鈍い痛み、頭がぼんやりする症状が続き、耐え難いほどつらい時期を過ごしました。
軽いうつ状態にもなりましたが、何とか自力で回復し、仕事を続けていました。
ところが、事故から約12年後、以前よりも重い後遺症が再発しました。
毎日のように頭痛が起こり、頭痛薬も効かなくなりました。
少し風邪をひくだけでも肺炎になりかけるほど免疫力が低下し、点滴治療を繰り返す生活になりました。
このままでは命に関わるかもしれない─。
そう感じた私は、本気で治療法を探し始めました。
そうしてたどり着いたのが、オステオパシーでした。
当時、関西には数えるほどしか治療院がなく、その中の一つで首へのカウンターストレインという施術を受けました。
すると、長年悩まされてきた数々の不調が、嘘のように改善していったのです。
ただし、それだけでは身体の奥に残る根本的な問題までは改善していない感覚がありました。
そこで頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラル・セラピー)を受けたところ、身体の深い部分が解放され、本来の健全な状態へ導かれていくような大きな変化を体験しました。
この経験から、「もっと良くなりたい」「この治療を学びたい」という思いが強くなり、オステオパシーを学び始めました。
それから26年。
私は、かつての私と同じように交通事故後遺症で悩む方々の施術を続けています。
交通事故によるむち打ち後遺症は、現代医学では「比較的軽い障害」と考えられることが少なくありません。
そのため、症状を訴え続けていると心療内科を勧められ、その後は薬の副作用に苦しみながら生活される方も多くいらっしゃいます。
私は、そのような方々にこそ、薬だけに頼る前に、手技療法という選択肢があることを知っていただきたいと考えています。
また、交通事故後遺症に限らず、骨折・打撲・外傷など、ケガの治療後も続く違和感や不調についてもご相談いただいています。
私自身が交通事故後遺症に苦しみ、改善への道を探し続けた経験が、同じように事故後遺症で悩まれている方にとって役立てられれば幸いです。
京都・烏丸御池駅すぐ
烏丸御池クラニオ治療院